『美しい包丁を目指して』
私は包丁をいじくるのが好きだ。料理が嫌いではなく、人生色々あって料理をする機会が多いので、包丁は非常に大事である。
ある時、包丁が思うように切れないので、包丁を良い物に買い換えようとしていたのだが、、、蕎麦割烹さとうの大将から、それは手入れをしないからだ!研げば万能包丁の安いのだって切れる!と教わる。
その後、研ぎ石を買い、定期的に包丁を研ぐようになるのだが、、、たまに料理前後のどちらか10分研ぐ程度の物である。それでも日常の料理では効果てきめん、確かに良く切れるようになり、思い知らされたのである。
ということで、、、本日は徹底的に包丁を研いでみる事にする。
切れ味は研げば当たり前に、良くなるので見た目も考え、蕎麦割烹さとうの大将の包丁を目指し、鏡面仕上げにしようと思う。鏡面とは、、、まるで鏡のように全てが映る仕上げで、、、切れ味だけでなく、、、美しいのである。
まぁ彼の包丁は素晴らしいのだが、、、ウチのは普通だ。あまり期待しないで見て頂きたい。今回は2本研ぎたいと思う。一本は一般的ステンレスの木屋両刃万能包丁、もう一本は鉄の正本柳葉包丁。どちらも我が家のメインだ。
まずは写真を見てもらおう。
右が木屋の両刃で左が正本である。
KIYAは完全にステンレスの白がかって何度も適当に研いだ研ぎ後が多い。
正本はそれなりに綺麗なのだが、、、研ぎムラがあり、鏡面に近いところとそうでないところ、特に刃のカーブ面じゃないところの刻印のあるところは、鏡面には遠い状態である。
つまり今日は刃を研ぐのではなく、全体をペーパー掛けし、包丁自体を美しく化粧する作業をして行きたいと思う。
揃えたのは、下の320番から2000番までの耐水紙やすりと4000番と6000番の研磨フィルムだ。低い番手が荒く数値が上がるほど細かくなる。
まずはコンディションの悪いKIYAの両刃包丁を低い番手から研いでいく事にします。
320番で10分ほどサンドペーパーをあてます。激しくムラになっていた部分はなくなるが、、、荒い線が普通に残る。つまりムラなく削り傷が残り、綺麗になるのか?この番手をあてる必要があったのか!?という気持ちになる。
まぁ、これからだ!400番へ行ってみよう!
400番を10数分、、、、残念ながら、特に変化を感じない。粗い筋が満遍ない状態で、大きな不安を感じるのだが、それより不安になるのが既に指がつりそうになってきた事だ、この先に不安を感じ、指に力を入れるのではなく、腕全体で擦り付ける感じをイメージしていこうと決める。
600番に期待を込めて、行ってみよう!
実は、期待はしちゃいかん!と分かっていた気もする、、残念ながら少し綺麗になってきた気がするが、、、未だ全く鏡面の気配なし、、、白い感じ。
既に45分経過、、、指だけでなく、右腕が痛く、完全に不安の対象は包丁が綺麗になるか!?ではなく、今日、体力の続くうちに6000番まで辿り着けるか?!になる。
そしてちょっと煙草を吸いながら、イカサマを考え出す。
vol.2へ続く https://11documents.com/11documentswp/2017/04/17/project0001-vol-2/
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