column0039『バカになれー』

『バカになれー』

私は、自信過剰気味な人間だから、勿論なのだが、、皆様も、他人の行動を、見ていて『私なら、もっと、こうやるのに！？もっと、こう出来るのに！？』と思う事が、あるのではないだろうか？しかし、実際、それを、やって見ると、意外と難しかったりするもので、、例えば、、我が子供達の、金魚すくいでの、ぎこちない、すくい方を見ていると、、、『おいおい！君達、、見本を見せてあげよう！』と、シャシャリ出るのだが、、いざ、ポイを持ち、『ん？ポイって、想像より、こんな軽いのか！？』と、この瞬間、頭の中に出来ていた、簡単に、すくうイメージが、全崩壊し、、『あれ？どうやるんだっけ、、、手首で返す感じは！？こうか！？』などと、もう一度、初めから、出来る限り、科学的に考え出したりするのだが、、、時、既に、遅し、、結局、子供達と大差ない結果になる。なんて、経験は、誰しも、一度は、あるのではないだろうか、、、思い描いたイメージを『ストン』と身体がコピーしてくれたなら、出来たのだろうが、、そのイメージと、一つでも相違点があると、、、つい、修正しようと、無駄に、考え込んでしまうのが、、、経験を積んだ、失敗を恐れる人間の習性なのかもしれない、、または、、その考える作業が、既に予測し得る『失敗』に対する、言い訳を探す行為なのかもしれないが、、、そんな事より、、そもそも、科学的に、と、幾ら言っても、どうなのだろうか、、、まず、人間の手足を動かす事、自体が、、、とても、想像出来ないメカニズムである事なのに、、、それを目に見える部分だけ考えて、解決出来る！？などと思っているのだから、、、良く考えれば、笑える事である。
こうやって、今、文字を打つ作業も、何も考えずに、脳より指令を出して、左右の指を、動かしているのだが、、、実際、、脳から、、幾つのパーツに指示を出しているのか？キーボードに対する指の力は、どう制御しているのか？どうやって、シフトと、別のキーを、同時に押す指示を、出してるのか？この作業をしながら、隣の人の会話を聞き、、煙草を吸いたいなどと思いながら、、、貧乏ユスリも、しつつ、、、どうやって、、幾つもの事を、同時に処理しているのか？神経の経路は？伝達すべく関節の数は？いや、筋肉への伝達か！？腕が、太った時の抵抗の変化は？？？全くもって、、人体自体が、、非科学的の摩訶不思議じゃないか！！野球で、ダイブしてキャッチしたボールを次の瞬間、送球する！？ゴルフで、風と小雨の中、、３００ヤード越えのグリーンオン！？いやいや、、どう計算して、どんな細かい指示を出したのよ！？そんなに、頭良いのか？？
そう。つまり、、、人体を介した時点で、どう、深く考えても、答えの出ない事は、山ほどあるのだ！

プロのアスリートは、幾つかの失敗が重なり、自分の動きを深く考えすぎて、当たり前の無意識を、意識的に制御しようとして、いわゆるスランプに陥る事があり、それは『イップス』と呼ばれ、精神的な要因の病気だと、言われるのだが、プロフェッショナルとしての、飽くなき探究心と、考える頭脳を持ち合わせていたら、、、皆、、そうなってしまう様に思える。

つまり、、前述の、、自分だったら出来る！と思った場合！実は、きっと出来ないのだから、、何も考えずに、難しいのだが、、『勇気』だけを胸に、イメージを、、身体に投影するべきなのだ！きっと、そうした方が、『出来る』確率は上がるはずだ！

そう、昔から、猪木さんは、簡単に言ってた、、、『バカになれー』