『大胆さが、足りないのだよ、、』

今までもコラムで、何度か、触れてきているが、、
私は、昔から、ちょっと細かい性格で、、周りを困らせてきた。

例えば、ファッションショーに於いての照明の設営時の話なのだが、通常、モデルが歩くランウェイは、どの方向から見ても、モデルと服が、美しく見える様に、単純に言うならば、常に『前後左右』の4方向から光を当てる。。つまり、最低でも4本の照明ラインがあり、、そのライン上の、一つ一つの照明を調整していくのだが、、私は、その一つ一つを出来る限り、初めから、細かく最終形に近い、調整をして貰いたいタイプの人間なのだ、、
4本のラインを組み合わせた時に、勿論、現場の環境の都合や、機材の状況によって、想定よりも、光が流れてしまったり、濃淡のムラの箇所が生まれたり、着席時の客の視界に被ったり、、色々、調整が必要になるのは、致し方なく、当たり前の事だが、、どうにも、私には、4本を感覚的に、同時に力ずくに、進めて、何となく『格好良く』纏められる自信が無いのと、、後々、時間に終われながら、全体修正を掛ける事になり『どうにもならなくなってしまう恐怖感』に、いつも怯えているのだ、、だから、初めから、プラン時の理屈に頼って、、一灯一灯、渾身の調整をして貰いたいと思うのだが、、ナカナカ、人それぞれである、、海外などでは、プランの意図を考えず、テキトーに、照明の角度だけ揃えて『どう?』と聞かれたこともある、、『おいおい、、てっきり、バイト君が、ただ、器具を吊るして、並べてるのかと、思っていたよ、、さぁ、時間ないのに、、一からだな、、』思い出すだけでも、恐ろしい、、『まさか!?やっぱり!?』の、その恐怖感。。そういうモノが、大嫌いなのだ。
まぁ、それでも、自分の現場でなければ、、多少、照明がテキトーで、『あー、雑だなぁ、、』と、思っても、実際のショウが、トータルでは、素晴らしい時も、多々ある。。やはり、最終的には『良いものは、良い!』のであって、、その過程の、些細な方法論やディテールに、ゴチャゴチャ言っているのは、私の性格の問題なのだ、、自分の現場では、例え、最終的に、周りから見て、何とかなっていても、一つの妥協が、、結果、、『反省しかない記憶』に、なってしまうのだ。

音楽のレコーディングの際の、ミックス時も、そうだ。一つ一つの楽器の音を突き詰めてからミックスするか、、ミックスしながら各楽器の音を調整していくか、、まぁ、ある程度、各楽器の音を決めて、ミックスして、、調整するエンジニアが、普通なのだろうが、、私の性格は、一つ一つをガチガチに決めて、、バン!と合わせて美しい音!が出来上がるのが、、理想なのだ。。まぁ、実際には、先に、各楽器の定位を決めておいて、楽器を一つずつ重ねて、調整していくのだが、、どの楽器に、どの音色で、何の意味を持たせるか!を先に熟考し、理屈で、武装した上で、取り組みたいのだ、、これも、性格の問題、、

そう、理想な話だ、、、照明にしても、音楽にしても、、
この意識で取り組んでも、、細かい調整が、沢山出てきて、、いつもギリギリなのだ。

そう、つまり、これは、ミクロとマクロの経営分析の話に共通するのだ、、、ミクロに拘ってマネージする事も大事だが、マクロで、全体像を見なければ、方向性を間違える時がある。私は、何事も、マクロでイメージして、現場をミクロでしっかり積み上げて、、マクロとミクロで、調整したいタイプなのだ。

そう考えると、、『物作り』と『経営』は、似ていて、、リスクヘッジを重要視する分、、残念にも、私の性格は、『経営』に向いているのかも知れない、、

アーティストは、皆、感覚を大事にするのは理解できるが、、何だか、取り違えている人が、妙に多い気がする、、マクロで感覚的だが、結局、テキトーなモノは、残念ながら、私には、、未熟で、雑なモノにしか見えない時もある。ミクロとマクロ、、卵が先か!?鳥が先か!?の議論みたいなモンで、、要は、バランスなのだが、残念ながら、、私には、、マクロでバン!と、やれる力量はないのだ、、そう、マクロでバン!で、出来ちゃう・やれちゃう人は、やはり想像を超える、、本物だ、、羨ましいし、永遠の憧れなのだ、、

なーんて、偉そうに、、ゴチャゴチャ言っても、、失敗だらけの人生。
暇なんだから、、もっと、突き詰めて、色々な事に取り組むべきだ!!

そうは、、思っているし、、
自分に足りないモノも、解っている、、

ナカナカ、難しいね、、

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