column0107『マレーシア旅 Part5』

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さて、やっとマレーシア旅 2日目。
4時間の短い睡眠から、朝6時に起床。シャワーを浴び、チェックアウトの用意をし、折角の朝食付きなので15分で軽い朝食をかっこみ、、確か6時間前には我々も居た、Y氏(シンガポール写真家)のクアラルンプールのホテルへ彼をピックアップに向かう。。

流石に、ナビと現実の誤差も認識したので、1時間半の道のりを覚悟しハンドルを握るのだが、見事に都心への通勤ラッシュに重なり、渋滞の中、右も左も車線の隙間をスクーターに囲まれ、、ストレス満開の、、結果、2時間。。正直、この時点で、もう運転したくないのだが、、ニコニコ合流したY氏を乗せ、本日の目的地へ、いざ出発!! Y氏は今夜のフライトでシンガポールへ帰るので、我々のスレンバンへの移動途中に空港にドロップする手筈なのだ。

本日の目的地は、Y氏曰く、Berjaya Hillという観光地で、そこには多くの『虫スポット』があるらしいのだ。

幸いなことに、連日の雨を想定して来たのだが、本日も雨はまだ降り出していない。再度、都心の渋滞にはまりながら、突き進む。2時間もすると、もう完全に山の中で、、

(何だか、、ワクワクする景色になってきたねぇ、、)
そこから、更に細い山道を進む。。
そして、、おお、、何とか13時に前に目的地である Berjaya Hill に着くことが出来た。整備された駐車場もあり、山の中に西洋風の大きな建物があるが、、何とも日本人には意味の解らない観光地なのだ。

(ん?これは、、、確かに、、観光地なんだねぇ、、)
『こんな所より、、来る途中の、そこら辺の草むらの方が虫が居そうな気もするが、、』などと疑問を持ちつつも、撮影機材を準備し、歩き出す。。
しかし、、既にB氏(オーストラリア写真家)は見たことない鳥を見つけ、レンズを換え撮影に夢中だし、Y氏は目を輝かせながら、建物の壁を隈なく見つめている。。そう、私は鳥に興味がないし、、Y氏の探す蜘蛛にもそれほど興味はないのだ。。早く虫のいる奥に進みたいのだが、、まぁ、何事もそうで、その瞬間を楽しむ為に、自分が変えられるならば変えるべきで『ノラなきゃソン♪』なのである。という訳で、アッサリ、Y氏の蜘蛛探しに加勢することにした。。普段、虫の少ない東京のフィールドにいるからか、どうやら少し、小さな生き物を見つけるのが早いらしく、褒められ、、気を良くし、、開始早々、めでたくも『蜘蛛を探す優秀なアシスタント』になり、見事に本来の目的を忘れるのだった。。

『こっちがポイントで〜』とY氏に案内されるのだが、正直、虫が少ない、、が、、蜘蛛は多いのだ。日本では見たことないハエトリグモの大きいのやら、カラフルのやら、、確か、私は、、蜘蛛にはそれほど興味がなかったのだが、、楽しい。何故なら、今、ココで行なっているのは、子供の時やっていた『虫採り』そのものなのだ。。大の大人の男3人が、、レアだの、デカイだの、、『ワーキャー』騒ぎながら真剣に蜘蛛を採っているのだから、楽しいに決まっているのだ。

写真を撮るより、明らかに『蜘蛛採り』をエンジョイしていると、、突然、 Y氏が『やはり、今日帰るのやめようかな、、あと2泊しようかな、、』と言い出した。うむ、そもそもB氏の名前も知らずに始まった、この旅、、そこに問題がある筈がない、、あるとしたら、本来の目的であるスレンバンで明日マレーシアの昆虫写真家に会いに行くので、その『人間関係』になるが、、実はY氏は既にそのマレーシアの写真家とも面識があるのだ、、『そうしなよ。ボロいホテルだから、絶対、部屋空いてるし、、』面白そうだから、追加滞在を勧めてみる事にした。つまり、彼は今夜のフライトをキャンセルするのだが、マレーシアとシンガポールは陸続きなので、長距離バスで帰れば、コストは驚くほど安いらしいのだ。。

という訳で、彼がホテルやら、バスやら、、追加の日程の為に、コーディネーションをしている束の間、、やっと、我を取り戻し、虫を探し写真を撮っていると、雨が降り出した。何となく解るのだが、一時的なスコールに思えるので、、観光地 Berjaya Hillの利点を生かし、レストランで、軽い食事をして、雨がやむのを待つ事に。。ソンナコンナの間に、Y氏はあと2泊し、我々の珍道中に加わる事が決定した。

予想通り、雨がやんだので次の『虫ポイント』に車で移動する。

(そうそう、、こういう所だよ、、こういう、、)
『おっ、今度は虫が居そうな森の中じゃないか!?』と思っていたら、Y氏は颯爽と森の中にある現在は使われていない倉庫小屋へ向かう、、ホウホウ、、薄々感じてはいたが、やっとここら辺で、深く確信したのだが、、彼の言うポイントとは、彼の専門とする蜘蛛のポイントで、虫ではないのだ、、フムフム、、『では、ココに独立を宣言する!』という事で、森の中を彷徨い虫を探す、時折、激しく降り出すスコールに邪魔をされながらも、日本には居ない虫達にトキメキながら撮影を楽しむ。

(スコールに見舞われ、、暫し、休憩するB氏、、実はこのウッドデッキにも虫が、、)


(一歩踏み込むと、、もう、熱帯雨林、、)

かれこれ、、随分時間が経ち、より深い森へ進もうと思った矢先に、事件は起きた。。

B氏が『トイレに行きたい』と言い出したのだ。。トイレまで戻ると30分。。まぁ、冷静に考えると既にサブバッテリーに切り替え、そのバッテリーも残り30%なので、引き返すに良い頃合いなのだが、、面白そうなので、とりあえず『そこでしろよ!』と言ってみると、、『ショウヘイ、だから、、No2なんだよ、、』と、、やはり『ウン○』だ。。仕方がないので、復路へ向かう事にしたのだが、Y氏と私は特段、急ぐ理由はないので、足早に戻るB氏を余所にゆっくりと戻る。。まぁ、いつか帰ってくるでしょう!と思っていたら、、思ったより早く、凄い勢いで戻ってきた。。

私:『おーー終わったかい?』
B氏:『いや、、ティッシュペーパーある?トイレに紙なかった、、』

ティッシュペーパーを渡しながら、私は大爆笑。彼はもう苦笑いしか出来ない状態で、再度走り去ったのであった。

ここで豆知識なのだが、、インドネシアや、マレーシア、ベトナムでは、一流施設を除き、トイレには、まずトイレットペーパーは無い。パリの公衆トイレも無い場合があるが、、それとは理由が違う。多くの場合、こちらには『ケツ穴洗浄専用シャワー』が便器の後ろの壁に付いているのだ。日本で言えば『ウオッシュレット』なのだが、それは只、シャワーの『ノズル部分』『ケツ穴洗浄用』になっており、、どちらかというと庭で植木に水をやるホースの先のヘッドが小さくなったもので、『ジェット噴射』しか出来ないものなのだ。。その勢いと言ったら、、正に車を洗う際の『ジェット噴射』で、、初体験の際は、えらく驚いたものだった。しかし、不思議なモノで、慣れると周りを水浸しにする事もなくなり、、その勢いもナカナカの快感に変わり、、そう、最後は『お指様』で綺麗になったか確認するのだが、、最早、このご時世、こちらの方が清潔でエコなのでは?!という感覚すら覚えるのであった。*勿論、正式な使い方は、知りません。

タラタラと虫を撮影しながら歩き、トイレまで着くと、、B氏が笑顔に戻り待っていた。予想通り、バッテリーは赤ランプ。雨も降り出し、気付けば18時半になっていたので本日の帰路、そして、この旅の最大目標である都市スレンバンへ向かう事にした。

夜にかけて、昨夜に続き、雨は本格的に降り出し、大雨の中、、3時間以上車を走らせ、途中、Y氏の追加滞在分の下着を買ったり、水や食べ物をコンビニで買い、、スレンバンのホテルに着いたのは22時を過ぎていた。。
しかし、そのホテル、、中華系の漢字で書かれた電飾看板に、、200台位停めれる駐車場に、実際停まっている車は10台程度、、敷地内は薄暗く、エントランスも暗い。。嫌な予感しかしないが、、、

ここに3泊!安いのだから、仕方がない!楽しんでいこう!

部屋に入ると、シャワーもあるし、トイレもあるし、ベッドもあるし、、クーラーも動く、、フッ、完璧じゃねーか、、ん?待て待て、、おいおい、、冷蔵庫が無いじゃねーか!!ビール6本買ってきちゃったよ。このヤロー!!なんて嘆きながら、、明日会うべくマレーシアの昆虫写真家と連絡をとり、待ち合わせ場所を決める。
今日、捕獲した蜘蛛の撮影をしたいのだが、最早、誰も余力なく、、
明日の、水もトイレも何もなく、短パンで来るな!と言われた『熱帯雨林』に胸を踊らせながら、、

ヌルく勢いのないシャワーを浴びて、、
吸い込まれるように眠りに落ちたのだった。。

〜続く〜

 

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