column0110『マレーシア旅 Part7』

https://11documents.com/2018/10/14/column0103/の続きで
https://11documents.com/2018/10/18/column0104/の続きで
https://11documents.com/2018/10/22/column0105/ ‎の続きで
https://11documents.com/2018/10/24/column0106/ ‎の続きで
https://11documents.com/2018/11/21/column0107-2/の続きで
https://11documents.com/2019/03/12/column0109/の続きです。

さて、ナカナカ進まないマレーシア旅Part7。ついに4日目突入!

昨夜の厳しい部屋での撮影会明けの、本日も元気に朝7時起床!
とても海外的な、なんとなく現地集合という曖昧な約束をJ氏としたので、何故か心にゆとりが、、ちょっとマッタリと朝食を食べて、本日の目的地『フレーザーズヒル』へ向かう事に。。

(余裕あるなぁ、、あの右奥の赤いのが愛車でした。。左がY氏)
ここスレンバンからは3時間以上の道のり。東京〜静岡位のイメージだろうか、、まぁJ氏と別々なのでスピード狂の彼を追って、猛烈なスピードでボロ車を鞭打ち、走る必要もなく、既に馴れてきた、このルールなき弱肉強食・生存競争を感じられるマレーシアスタイルの運転で、淡々と進むだけだ。

本日でシンガポールの昆虫写真家Y氏とはお別れで、帰路の際、夜にクアラルンプールタイムズスクエアーに彼をドロップして、彼はそこから長距離バスでシンガポールへ帰国する運びとなり、明日の午後便で帰国の私も、実質、本日が虫撮り最終日になるのだ、、

という訳で、意気揚々フレイザーズヒルに向かう!
『フレイザーズヒル』は、そもそも、、ネット上で虫撮りポイントを検索すると、まず一番に出てくる有名なスポットで、ナカナカ美しい『避暑地』日本で言うならば虫の多過ぎる『軽井沢』の様な印象で、世界中から多くの虫好きが訪れる場所なのである。昨日行った様な無名のポイントで、あの状態なのだから、、有名スポット『フレイザーズヒル』ともなると、否応にもワクワクしてしまうのだ、、

途中、ガソリンを入れたり、高速のカードをチャージしたり、トイレに行ったりしながらも、順調に進むのだが、、流石に連日の疲れか、車内は会話が減り、静かになる、、
『ん?!寝てるじゃねーか!コンニャロ〜!俺は運転してるんだよ〜!起きろ!!』

などと、コントを繰り返していると、J氏より電話が、、あら、もう着いちゃったのか?!と思いながら電話に出ると『今、君達を見つけた!追い抜くから、着いてきてね!』おお、、なんたる偶然、、そして又しても、スピード狂の車を追うハメに、、気合だ!

2台で走るのだが、J氏も皆、ロングドライブに飽きているのか、、良い景色のポイントなどで、興味も無いのに停まってみたり、、そして隙あらば、近くの草むらに虫を探しに行ってしまう、、

(どうして、こんな写真撮ったのだろうねぇ、、)
『待て待て!!君達!!フレーザーズヒルはパラダイスなのだから、、まずは目的地へ行こうではないか!』

我ながら良い事を言ったのだが、先頭車両はJ氏なので、J氏が停まれば、こちらも停まる。実際、フレイザーズヒルのちょっと手前のポイントには多くの虫がいて、、全員カメラを持ち出し、撮影開始、、まぁ、なんとか切り上げさせ、、高まる期待を胸に、細い山道のワインディングを突き進む。J氏の車についていくと、自然とこちらのオンボロ車はカーブの度に、極度のGが掛かり、、皆、どこかにつかまりながら、文句を言う、、そう我々は出会って4日の友達だが、もはや旧知の仲の様だ、、

そんなこんなで、『フレイザーズヒル』到着!!
想像より綺麗でも何でもないボロボロの別荘街などには目もくれず、森へ直行だ!!

(なんだか変な看板が色々あるでしょ、、、ほら、J氏、、もう虫探してる、、)
森?!というか、ここは自然公園だねぇ、、記念写真でも撮りますか?!という肩スカしにあいながら、想像以上に整備された森?!に侵入!撮影開始だ!!
開始5分程度
で、皆気づいて、、ボヤいた、、『あれ?なんか、、虫少ないねぇ〜』『うん、というか、、居ないねぇ、、』しかし、我々はプロだ、、同時に『ここまで来たからには、何か意地でも成果を残す!』と、それぞれの心に火を灯したの瞬間でもあった。。昆虫撮影をしていると虫の数やシャッターを切った回数では無く、たった1匹の1枚に救われる事は多々あるのだ。というか、、それが日常なのだから、、虎視眈々と狙うだけなのだ。。
とはいえ、J氏17時までにスレンバンに戻らなくてはいけない用事があり、実質2時間程度しか共に撮影が出来ないし、、今にも降り出しそうな大袈裟な曇り空に、、正直焦る。。

(そういう君が汚くてどうする?!えっ?!どうなのよ、、ホントニモウ、、)
昨日同様、B氏J氏はペアで、ゆっくり・じっくりと進み、私とY氏はバラバラだが、ドンドン公園の奥へ突き進む。少ないとはいえ、色々いるので、何かを見つけては撮影しながら進む。そもそも、こちらでは普通種でも、日本では見たことないヤツラばかりなのだから、昨日の様に1メートルに1匹とはいかなくても、、50メートルに1匹でも楽しめるのだ。

公園内を突き進むこと50分、逆算するに、ココから戻って合流し、ちょっと撮影したらJ氏タイムアップ、、という事で、蜘蛛探しに夢中のY氏も引き連れ、一度引き返す事に、、何だかんだ見つけた幾つかのレアな種のポイントを共有し、軽く撮影しJ氏タイムアップに、再会を約束し、寂しくも駆け足の別れとなった。

J氏離脱後、、もう一度、気分を切り替えて撮影を続けるのだが、降っては止むを繰り返すスコールが始まり、どうにも効率が上がらない、、という事で、公園内を離れ、近くの藪や草むらを探索するのだが、、状況に変化は無い、、そうなのだ、昨日のポイントが良すぎただけなのだ、、
ん?いや、、確か、、先程書いたがココに着くちょっと前に良いポイントがあったじゃねーか!?

『あのさ、、すぐに、、あのポイントに戻ろう!!』
我ながら又、良い提案をしたが、時、既に遅しか、、陽が傾き出す時間だ、、車に飛び乗り移動開始!しかし、こういう時に限り、記念写真を撮ったり、、猿の群れを見つけたり、、ボロボロの吊り橋を見つけて、渡りたくなったり、、ついつい停まる。。

(さらば、フレイザーズヒル、、多分、もう来ないよ。。記念写真だね。。)

結果、、、
そのポイントに着いた時には、見事に陽が沈んでいた。。

フッ、、だが、、我々を甘くみてもらっては困る。陽が無くとも、ライトがあれば、いつなん時も撮影は出来るのだ。マクロ撮影の場合、ベースがストロボの照明による光の為、昼撮っても、夜撮っても、どちらも、、ほぼ変わらない写真になるのだ。という訳で、B氏と共にハンドライトを持って意気揚々と車から飛び出した!
いる、いるいる。。ココにはいるのだ、、しかも陽が暮れたので、葉上で休んでいる虫達が多い。『night macro shooting』も楽しいねぇ!なんて思った矢先に事件は起きた。。突然、私の持つハンドライトが暗くなったのだ、、

『えっ?どうして?』

と、思ったと同時に答えが浮かんだ、、『あっ、そういえば、充電忘れた。。えっ、いつが最後の充電だ?!日本だねぇ、、随分前の日本でだな、、はい、無理。』ならば、駐車場脇のポイントだけでも車のヘッドライトで照らしちゃおう!なんて考え、実行するも、、後ろから広角の光が来ても、前の草むらは、、間に立つ自分の影で何も見えないじゃないか、、という訳で、アッサリ終了。

一路、帰路に、、しかしこの時期のマレーシアは連日、夜7時辺りから猛烈な雨が降りだすのだ、、外灯も無いような高速で猛烈な雨、、車線も前方もよく見えないので、唯一見える前の車両のテールランプのラインをトレースして進むしかない、、正直、一般的な有名スポットというだけの観光名所に過剰に期待してしまいフレイザーズヒルを提案してしまった自分に後悔しながらハンドルを握り続ける。。
そして今日はY氏との最終日でもあるので、せめて前向きな気持ちになる為に、彼をドロップするクアラルンプールタイムズスクエアー最後の晩餐を豪勢に3人で楽しもう!などと話していたのだが、、

甘かった、、そう、、甘かった。。
全くもって、甘かった。。

大雨渋滞荒波に揉まれ、、タイムズスクエアーに到着したのは、皆の口数がすっかり減った、その更に2時間後夜10時半。。当然、殆どのレストランは既に閉店の時間であった。
よって最後の晩餐は決行されず、別れを惜しみつつも、、疲れすぎたからか、、何だかちょっとドライにY氏をドロップ。。再び、スレンバンへの帰路の続きへ戻るのだった、、
走れど走れど知らない道、、降ったり止んだり、また降ったり、、相変わらず良く解らないカーナビ、、良く考えれば、この国に来てから、、随分、ハードな運転LIFEを送っている気がする、、途中、気分転換にガソリンスタンドに併設されたマクドナルドに入り、、『あと、少しだ!』と自分を鼓舞し、運転を続ける。。

あっ、、ホテルが見えた!!!!深夜0時15分。

今朝見たボロボロのホテルは、何故だか天国の様に、優しい・美しい光を放ちながら僕等を待っていてくれたのだった。(幻覚症状)

冷蔵庫のない、、ヌルいを通り越し冷たいシャワーの出る、その天国の部屋で、早く寝たいのだが、そうもいかないのだ、、何故なら、明日は私の帰国日で最終日なのだが、午後便なので、、どうしても朝から、車で40分の自然公園に撮影に行きたいのだ、、
そう、今日の仇を討ちたいのだ!!
という事で、テキパキ、、帰国と明日の撮影準備!

結果、、
今夜も、翌朝6時までの短い睡眠に落ちるのだった、、

アーメン。

続く

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA